鉄のフライパン の特徴
鉄製フライパンの「油ならし」
フライパンにはいろいろな材質がありますが、古くからある鉄製フライパンが最近注目を集めているようです。この鉄製フライパンを使おうと考えている人にまず知っておいてもらいたいメリットが熱伝導のよさという点です。
鉄製の鍋やフライパンの取っ手は樹脂や木製であることが多いのですが、これは料理中に触っても熱くないための対策で、このことからも熱伝道のよさがわかると思います。このような熱くない現象は樹脂加工されたフライパンの表面全体では多少なりとも起こっているわけで、これはコンロからの熱エネルギーが材質によって弱められてフライパンや鍋の内側に伝わっているということを意味しています。
逆にこうした熱伝導のよさが仇となって、鉄製フライパンの使い始めの人が、樹脂加工品と同じ要領で使うと料理を焦がしてしまう可能性もあります。しかし、それを上回る魅力となるのが、強火&短時間で本格料理ができるという点で、その感覚さえマスターすれば、調理も楽しく経済的でもあります。
但し鉄製のフライパンでは独特の事前の作業が存在しています。それは充分に油を鉄肌に馴染ませるために、ガスコンロに乗せて20~30秒ほど温めて油をたっぷり入れ、フライパン全体に回す作業で、これは中華鍋でも同様に行なわれています。
この「油ならし」という作業でしっかりフライパンが馴染んだら油をオイルポットに戻し、次に調理で必要となる量の油を注ぎ入れて再度温め、いよいよ調理の開始となるのです。
これがきちんとできるかどうかで、鉄製フライパンを上手に使えるかどうかの分かれ目ともなります。このようにコツも必要な鉄製フライパンですが、それだけに上手に使いこなして、そのメリットを充分に引き出したいものです。